トスカーナのオルチャ渓谷を車で回る冒険

2019.05.08 Wednesday 10:49
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    ジェノバの空港で友人に車を借りるのを手伝ってもらって、そこからフィレンツェまで。

    イタリアの友人が絶賛オススメしてくれたサン・ジミニャーノ、ピエンツァにに宿泊しつつ、キャンティ街道やオルチャ渓谷を回る旅。

    途中のピサ、シエナ、モンタルチーノといった街も素敵だった。

     

    オルチャ渓谷って、こういうところ

    http://tabit.jp/archives/14110

     

    私は最初名前だけ聞いたとき、日本の発想で両側に岩壁がそそり立つ川辺の風景を思い浮かべたけれど、実際には延々となだらかな麦畑や牧草地帯が広がる広大な大地だった。

    もとは粘土質の土で作物が育たないなにもない荒野だったところを、開墾してこうした場所でも育つ麦を飢え、土砂崩れを防ぐために糸杉を植えたのだそうだ。自然の風景って思いがちだけれど、ここは人の手で作り上げられた世界遺産なんだって。

     

    見事でやんした。

     

    生きてたらいいことある。

     

     

     

    10年ほど前、1週間だけ留学したフランスのブルゴーニュの小さな街で

    オフの日に隣の町のディジョンまで小旅行をしてみようということになり

    モンバールの小さな駅に連れていかれ

    「ほれ、切符を買ってこい」

    と背中を押されて一人

     

    ディジョンまでの切符一枚ください

     

    とつたないフランス語で言ったとたん

    機関銃のように何かをまくしたてられて

     

    もう、尻尾を巻いて逃げて帰ってきた。

    ノミの心臓には無理、無理。

     

    あの頃は、まだネットで列車の切符が発券できなかったり

    ホテルの予約サイトも日本語のものがなかったり

    自力で旅をするには結構スキルが必要で

     

    そんなスキルがなかった自分は、あっちこっちで恥をかいたり

    途方にくれたり、失敗したり。

     

    そんな自分を横目に、世の中にはスイスイと

    「フランスを列車で回ってきました」「トスカーナをドライブしてきました」

    っていう人たちがいて

    そりゃもう、驚愕の尊敬をしてたもんだった。

     

    ネットのシステムが普及した今は、旅をするのはずいぶん楽になったなーって思う。

     

    私は根っこがチキンなので

    行き先を決めないぶらり旅や、宿泊先を当日に探すような旅は全然気持ちが楽しめないので苦手だから

    本当の意味での「何が起こるかわからない冒険の旅」は絶対にできない。

    だから事前の準備の時間がすごくかかるわけだけど

     

    それでも、今回の旅は充分に冒険だった。

     

     

    前に、旅好きの友人の一人に

    「日本で暮らしているのと同じ生活ができないような旅はいやだ」と言われたことがある。

    英語が堪能で留学経験もあって、いろいろなことができる彼女は

    英語が通じないような場所はいやだ、清潔でなければ無理、理不尽なこともだめなのだそうだ。

     

    へー、それじゃあ何のために旅行するんだろうって思ったけど

    そうか、ある程度のことができてしまう自負がある人にとっては、すごい苦労をしたり、途方にくれるようなことは

    おもしろくはないのかもしれないなあ、などと思ったものじゃった。

     

     

    途方にくれるのは、あとから思い出すとすごくおもしろい思い出だ。

    スイスイできたことよりも、途方にくれたことを不思議と思い出す。

     

     

    フランスで、しらないうちに高速道路に入っていたことに気づき

    え”? 高速料金どうやって払うん???? とパニックになったことや

     

    アメリカで駐車違反を取られて、罰金の払い方が意味不明だったときや

     

    パリのレンタカー屋に車を返したときに、ダッシュボードにおいたカメラをお店の人に盗られたこととか

     

    いろいろ素敵におもろ。

    今回も、フィレンツェの空港でレンタカーの返す場所がわからずに

    駐車場を走り回って、結局最後にはシャトルバスの運ちゃんがアイフォンの翻訳機能を使って

    「車に戻り、運転をして俺について来い」と言って走り出すことになり

    息も絶え絶えにあわてて後を追って、

    こんな場所、どうやってたどり着けっていうんじゃい!!!! ってな場所にたどり着いて

     

    結局、戻ってから語り合うのは

    素敵な風景や親切な人々のことと同じぐらい

    いやああ、あれは大変だったねえってことだったりする。

     

     

    毎日の暮らしと異質のものとつきあうのはエネルギーがいるけれど

    そんな小さな冒険に向き合え続けるだけの好奇心やおもしろがれる力みたいなものを

    いくつになっても忘れたくないなあって思った旅だったのでした。

     

     

    なんか単なる備忘録。

    トスカーナバンザイ。

    一緒に楽しんでくれた人、助けてくれた人、みんなありがとう。

     

     

     

     

     

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