パリの街角で、バスを待ちながら

2019.03.15 Friday 10:27
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    旅先でたくさん写真を撮るけれど、自分が写った写真はあまりない。

    これは珍しく、パリでバスを待っている間の写真。

     

    ぼんやり写真を探していて、ちょっと小さく感動したので掘り出してみた。

    これはたぶん、2017年に撮った写真だ。

    場所はこの時滞在していたアパートの近く、Cardinal Lemoineのあたりだと思う。

     

    ちょうど昨日、Facebookさんが6年前に書いたものだよと、ひとつの投稿を通知してきた。

    子育てと仕事で、長い時間旅をすることは夢のまた夢で、

    そんな中で少しづつ、少しづつ積み重ねた旅の思い出。

    6年前の私は、今回はこれまでずっと行きたかったダゲール街やモンパルナスの墓地、ヴェルビルやメニルモンタンのあたりも行きたい。ゆっくりと街歩きをして、バスにも乗りたいなんてことをたくさん書いていた。

     

    そうだった。

    何度行っても時間切れで帰ってきてしまうパリの街で

    自在にバスに乗るとか、中心から離れたところにあるなんでもない場所

    (たとえばそれが、大好きなアニエスヴェルダの映画のワンシーンに出てきた風景のある場所であったり、金子光晴の「眠れ巴里」の中でたった数行出てきた安ホテルのある場所だったり、といったような)

    を、時間を気にせず放浪するなんてことは、やっぱり夢のまた夢だったのだと想う。

     

    そういえば、ちょうど10年前にこんな記事を書いていた。

    http://izoomi-momo.jugem.jp/?eid=1243616

     

    10年前の私は、こんなことを言っていたんだった。

     

    ”その50歳プロジェクトの筆頭にあるのが「フランス語を話せるようになる」だ。
    人生が終わる前に、一度でいい。流暢にフランス語をしゃべる自分を体験してみたい。フランス人とジョークを言って笑い合う自分の姿を見てみたい。なんの目的があるわけでもない、たったそれだけ。でもそれは、20代のときから私が心のどこかで夢見たまま、何一つ努力をしてこなかったことだ。50歳までにその最初の一歩でもいいから踏み出したいと思った。”

     

    それでね。

    今朝、冒頭の写真を見て、なんだかちょっとはっとしたのだった。

    自在にバスに乗れるようになった。

    メトロとバスの定期券NAVIGOもちゃんと自販機で買えるようになったから、何を気にすることもなく

    行き先を確かめてバスを選んで、待っているのだ。

    本屋に行くようになった。

    なぜなら、フランス語が読めるから。

    アパートを借りるのも普通にできるようになったし、日常のやりとりに困ることもなくなった。

     

    6年前にぜひ行きたいと思っていた場所のあれこれは

    今ではもう勝手知ったる馴染みの場所で

     

    10年前に「一度でいいからフランス人とジョークを言い合って笑ってみたい」と思っていた私は

    今は、フランスの友人がたくさんできて

    ガハガハと笑いながら雑談をしている。

     

     

    どれも小さな夢だったから、日々の生活で「夢を叶えた」なんて思うことはなく

    でも

    気づいてみたら、やってみたかったことは着実に

    ひとつづつ、現実になった。

    そんなことを、この写真1枚が教えてくれたような気がして。

     

    そんな自分の思いを見透かしたかのように、10年前のブログにコメントをくださった人がいた。

    一歩踏み出すにはどうしたらいいんだろう、と。

     

    返事を書きながら、またまた今度は、25年以上前に、友人がかけてくれた言葉を思い出した。

     

    叩かない扉は開かない

    でも、叩き続ければいつかは必ず開くんだよ。

    もしあなたが扉を開ける勇気がないのなら

    私が背中を押してあげる。

     

     

    そうして小さく背中を押されて会社をやめて今の仕事をはじめた。

     

    その先の、今。

     

     

    人生って長いようで、短いんだなあって思う。

    でも短いから、扉は叩いたほうがいいし、一歩は踏み出したほうが、いい。

    やらないよりは、ずっといい。

    パリの街角で、バスを待ちながら。

    そんなことを言える自分が、いまここにいるのは、なんだかとっても不思議だなと思うー。

     

    今年もまた旅をしたら

    新しいことをなにか

    できるようになりたいなと思います。

     

     

     

     

     

     

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