2ヶ月、長いのか短いのか。とりあえずの終戦記念日に。

2018.08.17 Friday 13:02
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    思えば、最初に紹介された病院に行って「限りなくガンに近い影」と言われたのが6月15日だった。

     

    そこから2ヶ月。

    すごーく長かった気もするし

    いったい何だったんだろう、実感がないまま過ぎちゃった、という気もするけど、とりあえず8月15日に、術後検診があって、取った肺の生検の結果はここでわかることになっていて。

    やっぱり、手術が終わっても、その結果次第ではまた治療が始まる可能性があるので、気持ちはちょっと落ち着かなかったんだった。

     

    最初に肺腺がんとわかった時は、かなりのところまで覚悟して、もしものときノートはすべて完成させたし、ネットやブログ類のID等もすべて整理して、何かあったときに息子がわかりやすいように、資料としてまとめたりもした。

    入院前は、捨てるに捨てられなかったようなものはすべて処分して、昔の手紙やビデオなんかも整理しておいたりもしたんだった。

     

    ちょうど髪を切りたいと思っていたのだけれど、術後に抗がん剤で髪の毛が抜けるなんてことがあったら、それこそ染めても切っても無駄じゃんー! とか思ってたぐらいだったけど。

    結果としてはリンパの転移がなかったので、抗がん剤の使用はしなくてよい、ということになった。

    周囲のリンパに転移が出なかったことと、

    腫瘍のサイズがあと1mm大きければ抗がん剤使用の範疇だったと主治医に言われた。

    1mmの差だった。

    いいのか、それで? とも思うけど、その1mmの差は大きいなと思った。

    偶然にみつかったことや、フランス行きを中止して即手術と決めたことは、無駄じゃなかったなあって思った。

     

     

    ということで、

    いまだ息切れや疲れは残っているし、何より元から弱い気管支の炎症があるので咳が辛いんだけど

     

    とりあえずは6月15日からはじまった私の「ガン狂想曲」みたいな時間は

    8月15日をもって、いったん収束ってことになった。

     

     

     

    からだ中がミキサーで粉砕されるような、、、と前の日記で表現したような時間にいたときは

    自分がとんでもない場所に運ばれてきてしまった、と思っていたんだけれど

     

    こうして、とりあえずの収束という場所までたどり着いてみると

    なんか、

     

    ぽかん

     

    としているっていうのが正直な気持ちだったりする。

     

     

     

    なんだったんだ、この2ヶ月。

    あの衝撃、あの痛み、あの不安。

     

     

     

    蓋を開けたら早期発見のステージ1Aで、転移もなく

    今は医療技術が進んでいるから、肺腺がんも初期に外科治療すれば治っちゃうから、って言われたら

    わーいわーい、と喜んでいいところだと思うんだけど、

    で、もちろんよかったなああ、ほっとしたなあ、って思うんだけど

     

    なんか手放しでわーいわーいとは思えない不思議な気持ちの中にいたりする。

     

     

    ぽかん。

    ってか、なにそれ、どういうこと?

     

     

     

    術後はじめて、自分の肺のレントゲンを見たら

    右半分を失った肺は、けなげに元の場所に戻ろうとして、一生懸命膨らんで働いていた。

    前に比べれば容積が減っているけれど、肺も気管支もリンパも切除しても

    ちゃんと生きるために臓器が動いているというのは、なんかもうびっくりぽんの現実だなあと思う。

    人、すごい。

    医療も、すごい。

     

     

    すぐに元には戻れなくても、工夫しながら

    やがて、前と同じように生活できるようになる、と言われて

    にわかに信じられんけど、ほんとならすごいなあ、と思いながら

     

    それでも

     

    この2ヶ月の間に起きたことは一体何だったんだろう? っていうのが、まだ自分の中で消化できないでいる。

     

    病と共存していくんだ、というのでもなく

    でも

    何事もなく元に戻った

    というのでもなく。

     

    何一つ不自由せず、自覚症状もなかった暮らしから突然「ガンがある」と言われ

    あれよあれよという間に苦しい手術と術後の経験をして

    いま、右の肺の半分を失い

     

    それでも、転移もないしとりあえずあとは半年後に来てねー! って医師に言われて

    それでこれから、その自分とどうやってつきあっていくんだろうっていうのが

    ぜんぜんよくわかんない。

    走ってたバイクが急ブレーキ踏んで、前のめりに飛び出しそう、みたいな>笑

    そんで、そんで、それからどうすれば? みたいな。

     

    いま、そんな感じ。

     

     

    退院後にお見舞いに来てくれた友だちが

    「外からは見えないけど、からだの中は大怪我しているんだから、1ヶ月は何もできなくて当たり前」

    「包丁でちょっとだけ指先切っただけで、ものすごく不自由しているのに、肺取ってるんだから苦しくて当たり前」

    っていろいろ励ましてくれて、それほんとにそうだなあって思うんだけど

    やっぱり外から見えない場所のことだから、自分でもよくわかんない。

     

    少しづつ、回復しながら

    少しづつ、そんな自分との折り合いをつけていけるのかな。

     

     

    それで、そんな経過のようなものをこうして書いてしまったことに対しても

    正しかったのかなあ、書かなくてもよかったなあ、とか

    いろんなことが迷いの中に、まだいます。

     

     

    とにかく、こんな渦中にいた間、支えてくれた大切な人たちと

    ブログを読んで応援してくれた方々や、言葉をかけてくれた人たち

    お見舞いに来てくださったり

    退院後にうちに来てごはんを作ってくれたり、気にかけてくれた人たちに対しては

    ほんとにもう、感謝以外の言葉がないです。

     

    私は元から、自己肯定感がとても低くて、なにをやっても自信が持ちにくかったんだけど

    病を通して「大切に思ってもらえている」という宝物のような実感をたくさんもらえて

    それは、今の私に神様がくださった贈り物だったように思います。

     

     

    ということで、とりあえずの終戦記念日に一区切りのご報告でした。

     

    6月15日から今日までの間

    たぶん、今が一番、ものが考えられないです。

    ぼーっと暮らしています。

     

     

    少しづつ、歩いていきたいです。

    category:Dairy Tokyo | by:武蔵野婦人comments(2) | - | -
    Comment
    初めてコメントさせていただいてます。
    12時間デッサンのあたりからブログを拝見させていただいてました。
    お会いしたこともない方なのですが、一区切りされたことに何故かとても安心しました。
    どうぞこれからも素敵な時間がたくさん訪れますように。
    • 三条みさ
    • 2018/08/17 6:52 PM
    >みささん
    コメントありがとうございます。また、ブログを読んでいただいて、ありがとうございます。とりあえずの一区切りまでたどり着けました。ゆっくり、歩いていきたいです。感謝です!
    • 武蔵野夫人
    • 2018/08/18 8:55 AM








       

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