「人生のシナリオは誰が決めるんだろう、ってことについて」の後編

2018.07.14 Saturday 21:53
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    誰も待っていないだろうけど、前半に続き後半。私の人生のシナリオは誰が書いているのか、ということについて。

    前半はここ

     

    ガンとわかって、その全容がまだわからない時間は暗黒星雲の中にいたけれど、それでもなんだかおもろいなあと思うことは多かった。なので、それを書いてみている。
    たとえば、こんなこと。

     

    私はいつもは、定期検診を12月に受けてる。

    昨年も12月だったから、普通なら今年の検診も12月に行くはずだった。

     

    その検診を、ふいな出来事で6月に変えた。

    それで、ガンがみつかった。

    その出来事ってのはこんなこと。ほんと、些細なことだけど。

     

     

    12月の検診でLDLコレステロール値がかなり高かったので、4月の頭に血液検査の予約を先生が入れていた。

    律儀にそれに行ったら、もう薬のもうね、ってことになり、薬が1ヶ月分出た。

     

    気が乗らなかった。薬嫌いだから。

    いやだいやだ、と思って飲んだからか、腹痛や胸焼けの副作用が出た。

    気分が悪いのでそのまま飲むのをやめ、5月に再度入れられていた予約日に病院に行き、「薬合わないから変えて」と言った。

     

    「また合わないと困るから、じゃあ今度は1週間分だけ出すから、また来週来て。副作用なければ1ヶ月分出しましょう」

    というわけで、別の薬の処方箋もらって帰ったんだけど。

     

    帰り道で本当に気が乗らなくて、薬もらわずに帰っちゃった。

    なんか、ほんと薬飲みたくなかったんだと思う。金曜日だった。

     

    それでも1週間後の予約はせまっているので、翌週に処方箋を持って薬局に行った。

    そしたら

     

    「処方箋の有効期限は4日なので、薬はもう出せません」

    という事態に陥った。

    土日を挟んでいたので、あっという間に期限切れになったらしい。

     

    うへー。次の予約まで3日。

    薬出ない。

    予約行ったらまた処方箋書かれて、また来週受診。

    もうやだ、めんどくせー。

     

     

    予約のあった金曜日の朝

    もやーっと悩んで

    私、黙ったまま病院行かなかった。

    すみません。

     

     

    そこから、はじまってた気がする。

     

    (↑人生って美しいねって書いてある、セーヌ河岸の看板)

     

    なんやかんや言って、やっぱり気になった。

    うちの家系はほとんどが脳梗塞やアルツハイマーで、「動けないまま死なない」末路をたどっているので、LDLコレステロール値が高いというのは、やっぱり恐怖だから薬は飲まないとやばいんじゃないかと思った。

     

    でも、黙って予約をシカトしたことが後ろめたくて、再診の予約をが入れられない。

     

    そこに、今年の特定健診のお知らせが来た。

     

    こりゃちょうどいい! と思ったんだった。

    これ口実に病院行けばいいじゃん。

    ほんで、薬出してもらえばいいじゃん。

     

    いつもは12月だけど、いいや。

    6月1日から予約可能という案内を見て、6月9日に予約を入れた。

     

    いつもの主治医の先生の検診日だと、シカトが後ろめたいので、先生のいない曜日に。

     

     

    で、その検診で、いつもの先生が「影あるねー」って放置してた場所に、別の先生がガンをみつけた。

     

     

    もし、あの日の帰りにさくっと薬局に寄って薬をもらって、

    翌週の予約で「副作用ないから薬出して」と1ヶ月分の薬をもらっていたら

     

    私、6月に健診なんて受けていなかった。

    12月までほっといて、たぶん今頃7月に予定していたフランスに1ヶ月滞在していた。

     

    12月まで放置してたら、それを見るのがいつもの先生だったら、どうだったんだろう。

    いや、もっと前にわかってたかもじゃん、って考えもあるけど。

     

     

     

     

    ま、そこまではなんだか、偶然だねーという話。

     

    ここから不思議なことがいろいろ続いていく。

     

    6月9日の夜から電話が狂ったように鳴り続け、取ったらすぐに診療して! とあわてた先生の声があり、

    なんかよくわかんないままに翌週に診療予約を入れて、このときはガンなんて言葉は一言も出なかったので、いったいなんじゃらほいと思ってた週末。

     

    11日に荷物の受け渡しがあって、急遽大学時代の友人に会うことになった。

    彼女はステージ4のガンで抗がん剤治療中なんだけど、いつも本当に明るくて、前向きで、どんだけ彼女にたくさんのことを教わってきたかわからない。すごい尊敬している友人。

     

    その彼女がサプライズで、誕生日を祝ってくれたんだった。

    ケーキ食べてお花もらって、そんでおしゃべりしながら、私、こんなことを彼女に聞いた。

    「どうしてステージ4でそんなにいつも前向きなん? 私、もし自分がガンだと言われたりしたら途方にくれる。絶対そんな風になれない。どういう秘訣があるの? なんでなの?」

     

    その時、彼女が教えてくれたのが

    「眠ること」の大切さだった。

     

    そして、彼女が実践している「眠る」ための秘技と(笑)工夫について伝授してもらった。

    どんなことがあっても、とにかく寝る。眠りの質は確保する。

    ぐっすり寝て朝が来れば、気持ちもまた変わっていく。寝るのってすごく大事なんだよー! って。

     

    へーへー、すごいね!

    それすぐやってみる! 病気でなくてもほんとに大切なことだね。全部ためになるなー。

     

     

    その工夫が

    まさか翌日まんま、必要になるなんて夢にも思わなかった。

     

     

    無邪気に「パジャマかわいいの買おうっと」「寝る時アロマ炊こうっと」「寝る前にテレビ見ないようにしようっと」なんて思って帰った翌日、予約診療で行った病院で「肺腺がんの可能性」と言われて、緊急で紹介状をもらう羽目になるなんて、思ってもいなかった。

     

     

     

    でもね

    その夜

    私、寝られたの。

     

     

    彼女に教わった通りのことをして。

    本当に眠れた。朝まで。

     

     

    なんか、すごい、と思った。

    神様みたいなもんが、ちゃんと、前日に偶然ひょんなことから彼女に会えるようにしてくれたんだ、って思った。

    ありがとうございます。

     

     

    さて、まだ続くよ。

     

    その翌々日。

    もうかなり前から約束していた食事会にでかけた。

    気持ちは沈んでいたけど、久しぶりだし気晴らしになるし、楽しみにでかけた。

     

    揃ったメンツを改めて見渡して、ちょっと新鮮に驚いた。

    医療に詳しいさまざまな分野にいる子ばかりだった。

     

    自分のことを話すつもりはなかったけれど、帰り際にちろりと聞いてみた・

    「もし私がガンになっちゃったら、病院とか紹介してもらえたりする?」と。

     

    えー! なにごとか、という話になり、ほんとにありがたいことだけれど

    全力で探すから、力になるから。応援させて。大丈夫、1人にしないから、って言ってもらえて

     

    うえーん。

    まだわかんないけど。

    でも、もしそうだったら。

    お願いします、これからのこと報告するから。

    それで、なんだか心細くて仕方なかった気持ちが、ちょっと落ち着いたんだった。

     

     

    なんだったんだろう、ちょっと前から決まっていたこの食事会って。

     

     

    その翌日、紹介された郊外の病院に行って、ガンの可能性が高いので検査入院をするように、と入院手続きをした。

     

    夢見心地のまま、その帰りに、ずっと前から約束していた、親友との誕生会に出かけて

    事の次第を報告しながら、どーしよー、どーしよー、いや絶対だいじょうぶ、もうとにかくなんでも力になる! と手を取り合ってはげましてくれた彼女が誕生日にくれたプレゼントは

     

     

    アロマだった。

     

     

    それ、もう1ヶ月前ぐらいに彼女にプレゼントの希望として私が頼んでいたものだった。

     

    なんで私、知ってたんだろう、アロマ必要って。

     

    友達に教わったとおりの方法で、アロマのちからで寝てたから、もうここ数日。

    いつから、何がつながっていたんだろう?

     

     

     

    ありゃ描き始めたら止まらない。

    まだ続くのよ。

    もう飽きたら見るのやめていいよ。

     

     

    さて、ここからいろんな検査ぢごくみたいのに放り込まれながら

    一方で、応援団を名乗りでてくれた友人に本当に助けられた。

     

    前半の記事で、5年前に肉腫の疑いと言われて腰抜かして慟哭したことを書いたけれど、あのときにした一番の失敗は、ネットで情報をしらべまくってしまったことだ。

    若くして亡くなった、無念のまま逝ったというような人の話ばかりが目に飛び込んでくる。

    もしくは、生存率が低い、治癒の可能性ほぼないという記述も飛び込んでくる。

    あれに、やられた。

     

    なので、今回はもう、絶対にネットサーフィンしないと決めた。

    自分では、調べない。っていうか、今の状態では、調べらんない。

     

     

    私がただひたすら検査ぢごくに陥っている間、彼女はほかの友達と連絡を取り合いながら、セカンドオピニオン候補の病院をリストにして持ってきてくれた。

    景色のいい場所でおいしいごはんをごちそうしてくれながら、ていねいに、ていねいに説明してくれた。

     

    そのうちのひとつにセカンドオピニオンの予約を依頼したら、1週間後にするりと予約が入り

    相談できた日に、そこで手術する、と決めたら、10日後が入院と手術の日になった。

     

     

    家の電話がガンガン(おやじギャグでは、ない)なり続けた日から、手術予定日まで1ヶ月と10日ほど。

    長かったのか、短かったのか、もうよくわかんない。

    あとは入院して手術するだけ。

    今、ここ。

     

     

    なんだろう。

     

    きっと全部偶然なんだと思う。

     

    でも、それにしてはすべてのことが、一日きざみで動いていた気がする。

    未来が見えない暗黒星雲の中でもがいていたけど、その中でなにかの希望があったとしたら、いろんな偶然がこうして重なっていくというのは、きっとそれが、神様のシナリオなんだと思えたからかもしれない。

     

    病気になったことは不運だけれど、不運を運ぶ何かに、私を守る何かが応戦していて、それがこうした偶然を運んでくるのだとしたら、根拠レスだけど、きっと今回は大丈夫、と。そんな風に思えたりもした。

     

    ぜんぜん達観してないけど>笑

    でも、そんな風に思えるほうが、きっと幸福なんだと思ってる。

     

    ああ、そういえば、3月に北九州に講演に行った折、私、空港で段差にけつまずいて激しく転んで、右側面の胸からアスファルトに激突した。こんなこと初めてだった。

    経験したことのない痛さで、これは肋骨が折れたかヒビが入った、、、、と確信して、翌日にいつもの病院(特定健診しているところ)の整形外科に行って、右胸のレントゲンを撮ったんだった!

     

    あれも、どっかで何かが「そこ見てやってくれよおお」ってサイン送っていたのかしら。

    結局、肋骨の下のところだけを整形外科医が見たので、肺がん見逃されてたけど。。。。。。

     

    こじつけかもしれないけど、おもろいなあ。

    誰が、何が、私を守ろうとしているんだろう。(病気にはなっちゃったから、守りきれてはないけれど>笑)

     

     

    十分長いけど、最後にもうひとつ。

    私にとっては、これが一番不思議なこと。

     

     

     

    応援団を名乗り出てくれた子に、「どこか病院の希望ある?」と聞かれたとき、私、

     

    「前に友達が入院してたところがホテルみたいにきれいで快適で、私、入院するならここって思ってたの。5年前に子宮肉腫の疑いで誤診されたときにその病院でセカオピ取ったんだけど、そのときもすごくいい対応だったの。だから○○病院を候補の一つに」

     

    そかそか、わかった!

     

     

    それで、彼女はその病院と、ほかに呼吸器外科の評判のいい病院をいくつかと医師の名前、セカンドオピニオン費用や差額ベッド代までを細かくを調べてリストにしてくれたんだった。

     

    いろいろ調べた結果、私が聞かれて名前をあげた病院は、いろんな人がすごくいい、と言っているというので、とりあえずはそこにセカンドオピニオンの予約を入れることにした。病室がきれいというのも大きな魅力だし。

     

    電話で予約を取るとき、以前にかかったことがあるか聞かれたので、5年前に婦人科で! と元気よく答えたら

    「いや、もっとすごく昔ですね、こちらの電話番号ですね」と言う。

    都内03から始まるから私の番号じゃない。

    ちがうちがう、それ私じゃないです。

    「そうなんですか。同姓同名、誕生日も同じです。不思議ですねええええ。あ、もしかして分院かも?」

     

    あ、それですそれです。

    きっとそれです。青山のほうです。

     

    「???? 青山じゃないですよ。もしかして他の病院と間違えてらっしゃるかしら?>笑」

    えー、そんなこと絶対ないです。おかしいなあ。

     

     

    それでも予約は取れたので、あれれ? と思って診察券を探した。

    探したら、出てきた。

     

    病院の名前が、ぜんぜん違った。

     

    私がホテルみたいで絶対ここがいいと思っていたのは、■■病院で

    それを何故か私、○○病院と勘違いしていたんだった。

     

    どこでどうすり替わったんだろう??????

    あー、たぶんその病院名は、私が息子を妊娠したときに調べに行った、前の会社に一番近い病院だ。人生で一度だけしか行ったことがない。しかもホテルみたいでもなんでもない。なぜその名前が出てきたのか、皆目検討がつかない。

     

    どこで何がすり替わっちゃたのかわからないけど、○○病院には私の病気では名医と言われるひとがいたらしい。そしてその先生を、私は第一印象でかなり好きになった。狐につままれたような気分だ。

     

    その病院はボロい。

    最初に行っていた病院より、ボロい。

     

     

    そんでも、なんだか最初に通っていたところより

    今のところのほうが、行くのが楽しくて、古いのがぜんぜん嫌じゃなくて

    そういうの含めて、なんだかおもしろいなーって思う。

     

     

    いろんなことが、不思議と重なっていった1ヶ月だった。

    最初の頃は、もう本当にヘタれてだめだと思っていたけど、今、手術が決まったらちょっとふっきれた。

     

    まだまだ、もうちょっと「おもろいなあ」と思ってることはある。

    それは、また書く。(勝手に)

     

     

     

    やっぱり、時間が経ってくるとしっかりとまとめたようなこと語りだすなー>笑

    私がいろいろ聞いて、すごいなあ、えらいなあなんて思っていたのは、こういうことなんかもしれないなー。

     

    まだごちゃごちゃしていて

    やっぱり時々、怖くなる。

    そして、ちょろっとした暗黒星雲に飲み込まれそうになる。

    前に友達が

    「手術が終わったあとの、すっごい爽快感、あれ絶対味わえるから!」って言ってたけど、そうなのかな。

    そのあとの暮らし、人生、どんな風に変わっていくのかな。

     

    まだぜんぜんわからないけど、とりあえず目の前にあることをひとつづつ。

     

    また書くね。

     

    category:Dairy Tokyo | by:武蔵野婦人comments(4) | - | -
    Comment
    待ってます!
    • まな
    • 2018/07/17 9:56 PM
    >まなさん
    ありがとう!!!
    • 武蔵野夫人
    • 2018/07/18 10:18 AM
    できればまた、続き書いてくださいまし。
    爽快感、味わえますように。
    • 松猫
    • 2018/07/18 11:22 AM
    >松猫さん
    ありがとうございます! 爽快感あるといいなー。
    • 武蔵野夫人
    • 2018/07/18 12:57 PM








       

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