北マレのギャラリーからアンファンルージュを回って、ゲテリリックへ。そしてこの街で一番かっこいい場所へ。

2016.07.23 Saturday 04:43
0

    年明けからいろいろあった上、春からは週2日美大に行くようになって、なんだかいろんな変化についていけなくって、去年に比べて今年の私は、何年かまとめて歳を取ったような気がしてた。

    人生って、たまに転機ってやつがあるもんなんだな。

    んなわけで、今年のパリは、昨年のパリと同じようでいて、ちょっと違う気がします。

    私が違うだけかと思っていたけど、テロの連鎖のあとで、街もちょっと違う。

    観光客少ない。

    街は日常だけど、やっぱり、何かが違う。お互い。

     

    ちょっと元気がない、とも言えるけど

    逆に言えば、私自身は肩に力が入っていなくて、いい塩梅に自然体になった。

    ソルボンヌの文明講座に通うんだー! なんていう去年の意気込みも今年はないし

    去年に行きたい場所はだいたい頑張って行ってしまったので、今年はその穴埋めをして歩くか、おさらいをして歩く。

    ともだちにちょい逢う予定を入れたぐらいで、なんの縛りもないから

    一日2時間ぐらい出歩いて、あとはアパートでぶらぶらしている。

    パリ温泉宿にいるようで、それはそれで、なんかとても贅沢だ。

     

    ということで、今日は昨年見逃したゲテリリックに行く予定を立てた。

     

    んが。

     

    予定立てるって、頭使うんだねー。改めて考えると。

    どの駅から乗り換えて、どこ歩いて

    ほで、そのついでにどこ回ろうかとか

    定休日じゃないよね、時間は何時から? とか

    そんなこと考えるのがとても楽しいときもあるけど

    今回はちょっとめんどくさい。

     

    あれ、結構エネルギー使うんだなあ。

    去年はようやったなあ、自分。

    脳みそが活発に動いていたんだろうな、去年。

     

     

    ほなもんで、とりあえずゲテリリックは午後14時開館ってのだけ確認したので

    それまでの時間、大好きな北マレのあたりのギャラリーを冷やかして散歩してから行こうと思った。

     

    マレ地区はるるぶ的な観光マップで「若者のおしゃれな街」となっていることが多いけれど

    路地が多くて、人が多いのに小さくて入りにくい店がごちゃごちゃと集中していて、私は結構苦手。

    でも、北に行くと、外側からわかりにくい建物の中庭なんかに

    おそろしくおしゃれな洋服屋やギャラリーが隠れていて

    すごく楽しい。

     

    マレはピカソ美術館の南側より、北側が断然おもしろいです。

     

    このあたりは、若い作家たちの個展があちこちで開かれていて、東京で言えば銀座のギャラリー街みたいな感じ。

    東京のギャラリーも入りにくいけど、パリのはさらに入りにくい>笑

    いや、堂々と入っていけばいいんだけど

    やっぱり、なんだか敷居が高くて腰が引ける。

     

    こんなところを、スマートにアテンドしてくれる初老の紳士などがいたら

    さぞかしよかろう、、、、という妄想ワールド満開で歩く。

     

     

    ドラム缶ひろげて貼っただけ? ってなタブロー。

    車つぶしただけ? ってインスタレーション。

    今年は写真の個展が多かった。

     

    中でもかっこよかったのはこれかな。

     

     

    右下がりだけど。

    右側の白ののみのタブローがかっこよかった。白、好きだ。

     

    途中みつけた、「ひげの床屋」。

    口ひげ、あごひげ整えますって書いてある。いい、なんかとっても、いい。

     

     

    入り組んだ路地をギャラリーを見て歩いているうちに、お約束通り、迷う。

    迷いながら、とりあえずの目印にしたアンファンルージュの市場になんとか到着。

     

     

    ここはパリで最も古い市場で、中には野外レストランみたいなお店がいっぱいあって、ランチできたりして結構楽しい。

    アンファンルージュって、「赤い子ども」って意味で、隣が孤児院だったからそう名付けられたそうだ。

    今日は何も食べずに通り過ぎる。

     

     

    パリのマルシェでは、たいてい誰かが話し込んでる。

    地下鉄でスマホやってる人も少ない。電話持ってたら、たいてい、誰かに電話して話し込んでる(電車の中でも、だ)。

    フランス人はすごくおしゃべりで、コミュニケーションが大好きで、でも、話していることは結構他愛ないことが多い。

    こっちでフランス人と結婚した友人が、

    「男は寡黙なのが一番ですよ。もう言葉はたくさん、しゃべらない日本の男のほうがいいです!」

    って言ってたの思い出す。そんくらい、男もよくしゃべる。

     

    途中で喉が渇いたのでコーラを買った。

    スーパーのレジの女性と、私の前にいた黒人の男性が、私が買ってる間もずーっとしゃべってて、それを横目にお金を払って出て来たけど、でも、そんなのもパリのよい風景だな、と思う。

     

    アンファンルージュを抜けて、去年はバカンスで閉まっていたゲテリリックに、なんとか歩き着く。

    ここは2011年に作られたフランス初のメディアセンター。古い劇場を改装したもので、中を見てみたかった。

     

     

    中はラボや図書館があって、若者が自由に使ってる感じ。

    いいな、こんな場所で、勝手に色々作ったり、勉強したりしてる。「場所」があるって大切なこと。

     

     

    残念ながら、展覧会はもう終わってた。

    来週月曜日からまたバカンスに入って、9月初旬まで閉鎖される。とりあえず、中見れた。よかった。

     

    ほんとなら、ここからまた北マレに戻って、帰宅路線途中にある顔料屋さんで買い物をしようと思っていたんだけど

    ゲテリリックで展覧会が見れなかったので少々不完全燃焼となり

    このまま南下すれば、この街でいちばんかっこいいと思っている場所に行けることを思い出し

     

    ぷらぷらと歩くことにした。

     

    途中で、フレブルの看板犬に遭遇。

     

     

    かわいい、やばい。

    ちょこちゃんに会いたい>笑

     

    ごちゃごちゃした中国系のバッグやアクセサリーの卸問屋を冷やかしながら

    このへんてこな建物を目指す。

     

     

    ボンピドゥーセンター。

    中の逸品は今、東京に来ちゃってるよ。

     

    でも、お目当てはこの美術館ではなく、

    この美術館の片隅にひっそり立っている、ブランクーシのアトリエ。

    こちらは入場無料。

     

     

    ブランクーシかっちょいい。

    まぢ、ほんとに、かっちょいい。

    なんだろう、これ。

     

    乱雑に、無造作に置かれているようで、実は精密に計算された配置になっている。

    ブランクーシが、こだわりにこだわって、配置を決めたのだそうだ。

    どの角度から見ても、完璧な配置になってる。

    来るたび、ため息が出る。

     

     

    工具萌えとしても、たまらない。

    本当に、何もかもが、かっこいい。

    そぎ落とされた形。ミニマムな色。

    ブランクーシの名前をはじめて知ったのは、確か高校時代だったと思うけど

    それ以来ずっと、やっぱりこの人の作ったものはいつ見てもかっこいい。

     

    そういえば、北マレで出会ったタブローも白だった。

     

    ブランクーシの白に見入りながら、

    ちょっと前に、そういえば、オランジュリーにあるモネの睡蓮を見たときにも

    ほかのどの色よりも、白が自分に語りかけてくることに驚いたのだった。

     

    いま、ちょっと、自分は「白」の時代なのかもしれない。

     

     

     

    帰りの地下鉄の駅にたどり着く前に

    BHVのデパートにつかまり>笑

    70%オフというとてつもない誘惑の服と靴の売り場で1時間ほど時間を浪費して

    それでも買わないぞ、と決意して帰った自分は偉いと褒めながら

     

    なんか疲れたので、顔料のお店には寄らずに帰った。

     

     

    何したのかようわからん一日だったなーと思ったけど

    夕暮れの地元駅の広場で

    昨日気になっていたスタンドに寄って、アイスクリームを買って食べた。

     

    Un single de Vannille,SVP.

     

    選んだのは、真っ白いバニラでした。

     

     

     

    パリの夕暮れ。

    いま、夜9時40分。

    まだ陽は沈まない。

    空は、白いです。

     

     

    やったことリストだけの日記になっちゃった。

    備忘録ってことで。

    おやすみなさい。

     

     

     

     

     

     

    category:Paris ひとり暮らし | by:武蔵野婦人comments(2) | - | -
    Comment
    Izumiさん、こんばんは。Izumiさんの写真、本当に上手。Parisがそこにある気がします。ブランクーシのアトリエ、いつも閉まっている。被害妄想?結局、憧れながら足を踏み入れていない。ブランクーシ、計算すしていたのですね。ナチュラルメークが一番難しいというのに似ている。。。
    • Ayako
    • 2016/07/25 10:16 PM
    ブランクーシのアトリエは、確か午後13時か14時ぐらいからしか開かないので、私も最初のころは振られてばかりでした。機会があればぜひ見てみてください。雑然と置かれているだけではないことを知ったとき、さぶいぼが立ちました。
    • 武蔵野婦人
    • 2016/07/27 4:44 AM








       

    Calender
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
    << July 2017 >>
    Selected entry
    Category
    Archives
    Recent comment
    • なんでフランスのごはん作りはラクで、日本のごはん作りは面倒だと感じるんじゃろ
      武蔵野夫人
    • 12時間円柱を描きつづけてはじめてわかったこと。「気づく」までにはたくさんの時間がかかるのに、みんな先に教わってしまうんだね。
      武蔵野夫人
    • なんでフランスのごはん作りはラクで、日本のごはん作りは面倒だと感じるんじゃろ
      美枝
    • 12時間円柱を描きつづけてはじめてわかったこと。「気づく」までにはたくさんの時間がかかるのに、みんな先に教わってしまうんだね。
      李英二
    • 脳内地図とポップアップ現象ー50代からの英語4
      武蔵野夫人
    • お客様が神様の日本で、最近仕事で折れることが増えたのは、なんかとっても単純な理由だったことがわかった件
      武蔵野夫人
    • お客様が神様の日本で、最近仕事で折れることが増えたのは、なんかとっても単純な理由だったことがわかった件
      武蔵野夫人
    • フランスと日本のデッサン教本のヌードの扱いがあまりに違う件。なんで日本は女だけ脱がすんや!?
      武蔵野夫人
    • フランスと日本のデッサン教本のヌードの扱いがあまりに違う件。なんで日本は女だけ脱がすんや!?
      武蔵野夫人
    • 脳内地図とポップアップ現象ー50代からの英語4
      まゆ
    Recommend
    Link
    Profile
    Search
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered
    無料ブログ作成サービス JUGEM