東京は高齢者への恩恵が多いけど、パリは家族や学生への恩恵も多いみたい、という話

2015.08.23 Sunday 01:44
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    8月22日 土曜日。何も予定がない週末は今回が最後。
    最初は行きそびれた美術館に行こうと思ってたんだけど、ちょっと前にこんな情報を入手したのですよ。

    題してゾーンフリー。
    パリとその近郊(イル=ド=フランス地域)のメトロやバス用定期券ナビゴNAVIGOは、利用範囲が広くなるほど当然ながら値段が高くなるんですが、2012年の9月から、ナビゴNAVIGOの年間契約・月契約のパスを対象に、週末(土、日)と祝日にゾーン規制が無くなって、最低区間のNAVIGOで自由に乗り降り可能になったのだとか!

    私が持っている定期は、1ヶ月で75ユーロほどのもの(26歳以下の学生はもっと安い)で、市内と市外のゾーン2までが一ヶ月、地下鉄もバスもトラムもどんなに乗っても定額! という、なんだか夢のようにありがたい定期です。
    (ついでに言えば一年間買っても4万円弱>月3千円ちょいで乗り放題なので、とても安い)

    この定期が

    バカンス時期(だいたい7月中旬から8月中旬。今年は8月15日まで)と、土日はイルドフランス全域で乗り降り自由となる。


    つまり、これまで高額を交通費に払っていたベルサイユ宮殿とか、フォンテンブローとか、シャンティィなんていう所に、実質無料(定期代は払ってるんだけど、追加料金分がぜんぶタダ)で行けてしまうというわけです。

    ベルサイユ宮殿なんかさー、バスツアー申し込むと100ユーロぐらいするんよ。
    それ、入館料15ユーロ(学生はもっと安い)のみで行けてしまうというわけですわー。知らなきゃそんそん。
    (いや、ベルサイユ超混みだから行かないけど)。


    なんだよー。
    すごい出血大サービスじゃん。


    これは年契約、月契約の定期のみなので、短期滞在の観光客にはあまり恩恵がありません。
    まあ、つまりは住んでいる人が、夏だし、週末だし、仕事や学校で使ってる定期でどこへでも遊びに行ってちょうだい、という計らい。

    ということで、せっかくの制度を利用しなければもったいないので、新しい地区であるデファンスと、パリ中心部から小一時間で行ける、サンジェルマン・アン・レイというところまで行ってきました。
    お城もあって、パリも一望。お天気もよいし、とてもよい選択だったー!

    (なぜか画像のアップロードができなくなっちゃったの。結構いい写真あったんだけど残念。また試してみるー)

    それで、これは先日ヴィレットの公園を歩いていても思ったことなんだけど、あかんぼ連れのピクニックがすごく多いんだよねー。


    子どもにカメラ向けるのはあまりよくないから撮らないけど、アン・レーでもまだ首座らないぐらいの子どもを敷物の上にごろんところがした状態で、友達数人がピクニックしていたし、ちっこい子からおっきい子までいろいろ混じり合って遊んでいる横で、大人が話し込んでいるという風景がよくある。

    日本もいっぱいあるけど、なんだか違うのはなぜだろうと思ったら

    家族連れ

    という一単位という風景よりも、いろいろごたまぜになっている風景が多いからだということに気がついた。

    ファミリーが複数というのともちょっと違う。男女ペアと子どもの数が合わないというケースが結構ある>笑
    男2 女4 子ども2 みたいな。
    こっちでは、大学の授業でも「家族」という単位が男女という前提で語られないので(ほんとよ、カップルの性は多様。これはもうカルチャーショックよ)、そういう意味でのバリアフリー感はんぱなく。いろいろ寄り集まって話するのが大好きみたいで、何もない場所でおしゃべりし続けている人多いんだけど、その形が一定ではないというのが、なんだかおもろいと思う。


    さらには定期を使っているもう一つの多勢は「学生」なわけで、学生にとっても、週末に遠くまで行けるのはとってもありがたいことだと思う。


    そしてパリで学校通って、日本ともアメリカともすごく大きく違うと感じたのは、ほんまこれに尽きる。

    「宿題出ない!!!!!!』


    まあ、たまに「やっといてね」って言われることもあるけど、それはぜーーーーったいに金曜日は祝日前には言われない。
    休日に勉強を持ち越すことを指示しない。休みは休め。
    とてもイサギがいい。

    そして、テストは必ず「火曜日」にある。

    月曜日じゃないよ。
    月曜日にテストなんてしたら、週末勉強しなくちゃならんじゃないの>笑
    (ついでに金曜日にも、ない。金曜なんて疲れちゃってるだけだから)


    ゾーンフリーは、休みは定期タダにするから出かけてこーい! というお告げのようなものなのかも。



    あとね。
    ここが学生天国なのは

    「26歳以下のユーロ圏の学生はすべての美術館がタダ」

    ということ。
    学生証と年齢が証明できるものがあれば、ルーブルもオルセーもポンピも入り放題。
    ほか、パリは市立美術館は無料のところが結構あるし、毎月第一日曜日はすべての人が無料になる。

    そしてそんな場所が、パリ市内のいたるところに存在し、毎日回っても飽きることなく、しかも入れ替わり立ち替わりすばらしい展覧会が企画されている。

    これは本当にすばらしいことだと思う。
    力を込めて言う。フォーミダブル!


    パリは外食も、アパートの家賃もとても高いけれど、どんな高級パンやでもバゲットは1ユーロぐらいで買える。
    バゲットにハムとチーズ(これも1ユーロぐらいで買える)を挟んで、ちょろりと公園でごはんを食べて、美術館に入り浸って、週末は学校用の定期を使って郊外の史跡なんかを見に行ける。

    ベルサイユみたいな観光地は別だけど、ちょろりとした史跡や緑地は、レジャー施設みたいなものはあまりないことが多く、なーんもない場所でスーパーで買ってきたビールとか飲んで、ひがなおしゃべりしたり、のんびりしてたりする人が多い。

    あー、あとすごく大事なのは、日曜日はお店みんな閉まっちゃう。

    つまり、レジャー先でもあまりお金使わない。




    日本はさ、休日はかきいれ時じゃない。
    どんどんお金使って欲しいわけじゃない。

    だから休日料金なんていって、普段より高くなっちゃうところばかりじゃない。

    子ども連れてレジャー行ってみ。
    入場料、食事代、交通費でお財布すぐペラペラになっちゃうよ。
    ショッピングモールもデパートも、休日はどんどんお金を使ってもらえるように、手ぐすね引いてまっている。

    そして、美術館は軒並み、学生にだってどえらく高い。



    そういう中で、なんか唯一恩恵を受けているのが、65歳以上のシルバー世代だっていう気持ちになっちゃうんだよね。



    文化が蓄積して来た宝物は、シルバーの行楽のためだけでなく、これから時代を作っていく若者たちのためにこそ、あるべきなんじゃないかなーって思うんだよね、私はね。
    映画も美術館も行楽地も、もう入館料が高すぎて若者はどうやっても入れない。
    シルバーの中にはさ、年金でさほどお金に困っていない人もいるでしょ。
    でもそういうシルバーさんにも割引がいっぱいあって、休日の美術館や行楽地は、もうシルバー一色で、その中に学生の入り込む余地があまりないなあ、って東京ではよく思う。


    かせぎ時なんだから、一番レジャーしたい盛りの若者やファミリーからどんどんお金は取って
    年金世代は優遇する

    という制度って、もうぜんぜん時代に合ってない気がするよ。



    学生はどんどん自国の歴史が積み重ねてきたいい物、世界からやってきたすばらしい物を見る機会を得て、自分の街のあちこちに出かけてのんびりして、週末はしっかり休む。

    日本の学生にも、そんなことをさせてあげたい。
    ほんと、こっちで強く強くそう思います。

    「文化」というものをちゃんと若者に継承していかないと
    残るのはただ

    「経済効率と費用対効果」なんてことばかりを言い出す人間じゃないのかね、と思う。
    すでに、そんなことになっちゃっている気がする。日本。

    日本にだってすばらしい文化がたくさんあるのに、本当にもったいないよ。


    パリって、お金使おうと思ったらきりがないけど
    使わないで過ごそうと思っても、それなりに豊かに楽しいよ。
    特に26歳以下だったら、絶対ここで学生をするといいと思う。
    何かが、確実に、感性の中に残ると思う。

    私も26歳前に来たかったぜー!!!!


     
    category:Paris ひとり暮らし | by:武蔵野婦人comments(0) | - | -
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