老いた脳みそで単語を憶えるにはー50代からの英語5

2013.08.05 Monday 05:01
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     まだ続いていた勝手連載、50代からの英語>笑 どう考えても絶望的に脳細胞破壊が進行中の脳みそで新しい言葉をどう憶えるのか、ってのはもう、若い世代とはまったく別の考え方をしないと無理なんじゃないか、というのがわかったというのが今回の一番の成果といってもいい。‥ってほど、もうほんとに単語やイディオム、例文が覚えられません。いや、もう笑い事ではなく、これは死活問題でした。

    だって、外国語を習うって、ほぼ「憶える」ことがキホンなんだから。それが憶えられないのであれば、中学英語以上のレベルにはなかなか到達しないのは目に見えているわけで。

    で、この勝手連載3にも書いたように、55歳からもう「新しいことを憶える」という能力は死滅に近くなるという話を聞いたので、残った数年でなんとかすべ、と思ったのですが、なんとかなるわけでもなく。仕方ないよね、もう数年しかないんだから>笑


    という状況の中で頑張ってみたよ、というお話です。
    念の為に言っておくけど、これは50代からという特例状況下なので、若い学生たちは別の方法でガンガン覚えて欲しいと思う。とにかく、私が今使えている単語はほとんどが中学から大学までの間に覚えたものなので、この期間はぜひ無駄にしないでくれ>息子よ。


    さて、学期がはじまってしばらくしてから、韓国人の18歳の男子に、「その日に授業に出た新しい単語はすべて単語帳に書いてから、iphoneに自分の声で録音し、翌日学校に行くまでの道すがらで繰り返し聞きながら通学する」という方法を教わりました。

    韓国はとにかく「単語の詰め込み」教育が英語では盛んに行われているらしく、この単語帳と録音繰り返し方法は結構な学生が実践している模様。
    録音というのは非常にいい方法なんじゃろうなあ。うむ。
    さっそくやってみよう、、、、、と思ったのですが、これはまったくうまくいきませんでした。

    なぜでしょう。



    はい、理由は簡単です。50代の私にとっては


    「教科書の内容なんて、まったくおもろくもなんともねーや」


    だから。


    もう、授業で精一杯で枯れ果てているのに、さらにおもろくもなんともないテキストブックの例文なんて、宿題する以外にもう見たくもないわけです。
    結果的に、単語を覚えるという作業は苦痛以外の何者でもなく。
    数日やってみたけど、あえなく挫折。

    無垢な心、純真な気持ちで、真摯に「勉強するんだ!」っていう志を持った10代の子ならこの方法はとても効果あると思う(だから、息子よ、やってくれ、たのむから>笑)
    でも、人生酸いも甘いも乗り越えて、おもろい本いっぱい読んで、本なんかよりもずっとおもろいねえ、人生は、、、、なんてことを思ってる私には、「学校で使うテキストをキホンに考えていく」のは絶対に無理だと思ったこの一件。

    やはり10代や20代の勉強と、50代の勉強は何かが決定的に違うのではないか、と思い始める。


    というわけでこういう単語帳というのは最初の数日使ってみたけど、二度と使わなかった。


    単語帳のもうひとつの欠点は、

    「前後のつながりがない」

    ということでした。単語やイディオムが単独で存在しているものを力技で一枚づつめくりながら見ても、翌日にはほとんど忘れています。つまり、「単語」「イディオム」として脳細胞に力技で植えつけていく方法はもう50代の脳みそには無理ということがわかる。
    何か、経験とかストーリーとか、とにかく自分と関連付けた経験の中で覚えないと、次にもう出てこない。逆に、経験につながっていると、あ、あの単語は何だっけ? と思ったときに、視覚や感情や状況を思い出して、逆引きのような感じで単語が蘇ることがある。(あくまでも”あることがある”。ほとんどは忘れます>笑)。

    とにかく、受験勉強でやったような単語の覚え方はもう無理だと、この時点であきらめることにしました。


    同様に、大学の授業で繰り返しやらされたこの方法もほぼ意味がなかった。


    これはReadingのクラスで毎週行われていたテストのための、プリントです。
    このクラスでは1冊の課題図書を読み進め、その中に出てくる単語とイディオムを、とにかく覚えていく。先生がピックアップした単語が、次の週にテストとして出題されて、その回答数が卒業時のスコアに直接反映されます。

    なので、スコアを維持しないと次のセメスターに進めないため、生徒たちはみなすごく頑張って単語を憶える。で、この場合は脈絡なく覚えているのではなく、一応読んでる小説に関連づいているので、覚えやすいというわけ。


    でも、私にはこれもまったくダメでした。

    だってさあ、課題図書中国の歴史小説だよ。三国志に関連付けた。


    なんで Dynasty とか Barbarian とか calma とか覚えなくちゃあかんのよ。(いや、覚えてるんだから意味あったんじゃろうけど)。ほいでも、テストで100点撮り続けましたが、読み返してみたらもう覚えている単語はほとんどありませんでした。
    とてつもないプレッシャーで気持ち悪くなるような状態で覚えてましたが、結果的に意味なかったです(きっぱり)。

    同時に、これも繰り返し言われ続けた「英英辞典以外使うな」というのも、私自身にはあまり意味がなかったです。理由はあとでも書きますが、この「単語を覚える」際に、意味を英語でしか確認しない方法は、とてつもなく効率が悪かった。
    なぜかというと、「意味ですよ」と書かれている英文の中に、知らない単語があるからです。

    で、それだけでは意味がわからず頭に定着しないから、またその単語を調べる。どこまで言っても「ああ、そういう感覚かあ。そういう意味かあ」と納得できないまま覚えるから、結果的に定着しない。50年以上日本語で自分の微細な感覚や状況を表現しつづけてしまってきているので、ストンと感覚的な納得ができないと使い方もわからないままなわけです。
    ある程度は、和英辞典のお世話にならなければ、この「ストンと納得」にたどり着かない。

    ということで、結果的には 和英辞典ー英英辞典ー英語の類語辞典 の3段階で引き続けるというのが、自分にとっては一番の方法でした。


    なので、電子辞書は途中でもうほとんど使わなくなった。
    使ったのはネットの辞書です。
    ネットで複数の訳と例文を表示させて、一番納得できるもので確認する。
    その後、英英の類語サイトで同義語や反意語を見て、意味をアジャストする。

    その作業の繰り返し。これが一番納得できたかも。



    ということで、50代の私には、単語の詰め込みプラス、英英辞典だけで勉強しよう! というのもほとんど効果はありませんでした。はい。


    では、逆にどんなことをしたら多少なりとも効果があったなあと思えたのか。

    自分なりに今回、一番効果があったのはこれでした。




    10週間、とにかくぼろぼろになるまで使い込んだのが、このOffice Depot で2ドルぐらいで買った手のひらサイズのメモ帳。

    何に使っていたのかというと、このメモとペンを片手に、

    「NCIS の字幕付きの放送をとにかく見続ける」こと。



    こちらに来て、すぐにやってもらったのが自宅のテレビに英字幕が出る設定をしてもらうこと。で、アメリカのドラマで一番好きで、何度見ても飽きない(つまり、好きなキャラがいっぱい出ている)ものを選んで、それを見ながら「ここは何を言ってるんじゃろうなあ」とか「この単語なんだろー」って思うものを、とにかくメモりながら観る。

    こっちのはほんとにCMが長いので、その間に単語を調べる。

    できたら番組は録画して、最初はメモりながら一回見て
    次は意味を調べたあとにもう一回見て、ああ、そういう意味だったのかー、と確認して
    最後は、なるべく字幕を見ないで通して見てみる。

    「新しい単語が頭に入る」

    という意味では、これにまさる方法はほかになかったです。

    あー、ただしこれ、事件ものなので単語がすごく偏ってますが>笑
    でも、このメモには授業や普段生活していて気になった単語も書き留めるようにしてみたら、1冊が滞在中の凝縮のようになって、ちょい宝物状態になっとます。
    元手は2ドル。なんつー安上がり。


    一度、「フレンズ」というドラマでこれをやるとすごくいいと聞いて、探してみたらネットにもたくさんこの方法が出ていたのですが、確かにいいんだけど、「フレンズ」は私には話題が恋愛ばかりで、見てるうちに結構嫌になってきちゃう>笑
    50代には青すぎてつまんないのです。
    その意味で、とにかく何度見ても飽きない、大好きと思えるドラマがあったら、そっちのほうが単語が偏ってるにしても、まだ効果はあるんじゃないかと思うこのごろ。

    日本ではこの「字幕が出る」設定ができないものがほとんどなので、こっちにいるうちにこういうことはやっておきたいなあと思ったり。


    この「好きなドラマで憶える」ことの効果は、単語が映像でインプットされるためと思われます。あー、この言葉、あの場面でギブスが行ってたー! とか。
    そうそう、この単語ってダッキーの口癖で、いつもイギリス英語訛りで言うんだよねー、とか。そうやって思い出す単語はほぼ忘れない。すごいぞ。笑

    結局、映像と経験がくっつかないと、もう新しい言葉ってのは定着しないんだなあと痛感中。

    その意味で、今回大学の授業で一番効果があったのは、Writingの先生が毎週やってくれた、この作業でした。


    タイムライティング。

    30分でその日にはじめてお題をもらって、パラグラフを書き、その場でアップロードして帰るという練習です。

    テーマはその日までわからないので、準備はできない。
    その場で考えをまとめて作文していくわけですが、最初はすごく辛かったこの作業、10週間後には逆に楽しみになるようになりました。なんたって、私しゃ書くのが商売なので>笑 書くのは楽しい。

    で、次の授業までに先生が上記のように赤を入れてくれる。

    これを自分で確認しながら直して、またアップロードしたところで、スコアがつきます。


    この作業で一番効果があったのは、「表現したい気持ちを英語でなんというのかを、ひたすら探す」作業ができたことです。この時に、私は和英辞典を多用しました。

    自分の友だちのことを書く、旅行の経験を書く、一番好きな場所のことを書く。
    その中で、自分の経験と感情にすごく近い場所にあることを、英語で書こうと努力する。結果的に和英辞典と例文を多読して、フィットする英語表現をみつける。

    今回の滞在で私のボキャブラリーが増えたとしたら、ほぼこの作業の中で身につけたものといっても過言でないほど、これは役に立ちました。
    大事なのは、その作業の最後に

    先生がちゃんと添削してくれること。

    自力だけだと意味がなく、ちゃんと直してもらえることがすごく役立ったです。



    それで思ったのだけれど、この「言いたいことに一番フィットする英語を探して、”これが言いたい”と思った場所で解決していく」ことが、会話でもできたら、本当に役立つのではないか、と今思ってます。

    私は、ネイティブのチューターさんについてもらったので、「こういう時はなんていったらいいの?」と会話のサポートをしてもらうことができます。
    でも、完全なネイティブさんには、「こういう時」がどういうことなのかを、伝えられないということが、やってみて改めてわかる、当たり前だけど>笑。努力はするけど、最終的に伝わらず、「ま、いいや。そこは飛ばして、次の話題に行くとね」と先送りにする。

    会話の中で先送りされたものは、あとから思い出せないことがすごく多いので、わからないまま放置されて、いつまでたっても表現方法が広がらないわけです。

    なんかね、その意味ではフランスにいたときに個人教授してくれていた先生みたいに、ちょっと日本語がわかる人と、1対1で現地で教えてもらうというのが、実は一番最短距離なのではないかと思い始めています。

    なるべく日本語は使わないで過ごす。
    でも、本当に知りたい表現は、「◯◯って言いたいときはどうしたら?」とその場で聞いて解決する。


    10週間こんだけ勉強しても会話力がほとんど伸びていないことの理由のひとつは、この「こういう時なんて言えばいいの?」がすべて先送りされたまま、解決されていないからなのだと思います。


    えっと、若い学生さんはいいのだよ。紆余曲折したことが、ちゃんと蓄積してあとから力になる。これは絶対そうだと思う。
    ただわしらはもう時間がないのでね>笑


    ということで、大学もあと3日で終わりです!!!
    わーいわーい。

    残った日々は、ひたすらNCISを観る、でいいかなーって思うこのごろ。

    あとは日本に帰ったあとに、日本語がわかるネイティブさんに個人教授してもらうってぐらいでいいような気がしてきました。

    でも、本当はもう、英語じゃなくてフランス語の勉強に戻りたいー! って思ってるのも本音>笑 このあたりはまた書くよー(勝手に)。


    category:アメリカ留学 | by:武蔵野婦人comments(0) | - | -
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